【司書さんにも知られたくなかった】

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そのようにして教室を出た私は、二号館一階東はしの購買へ行っている団体が戻ってくるのと間違っても鉢合わせしないように、自分の教室がある三号館の二階から、渡り廊下を渡るより先に同じ号館の三階に登る経路を使って、例の最も人通りの少ない区画へ向かいました。
目的地で二本のぬるいゼリーを胃に流し込んだ後私は、昼休み開始10分を過ぎ、図書室にある程度人が入るまで同じ場所に待機しました。私は、昼休みが始まって間髪を容れずに図書室入りをすると、私がろくに昼食を摂っていないことが司書さんにとって明白となり、私の立場の実情が司書さんの推し量るところとなってしまうと懸念していたのです。

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