こちらの投稿フォームでは、「孤独図鑑」・「いじめ図鑑」の趣旨にご賛同いただけた方からの、学校での孤独体験談・いじめ被害体験談のご投稿をお願いしています。
特定の学校行事の名前に触れたり、メディアから「学校生活は友達をいっぱい作って楽しむべきだ」という意味の価値観に触れたり、クローゼットを整理していて、出身校の記念品を偶然見つけたりした時に、心の奥底からもう一人の自分のかすかな叫び声がして、胸がきしみ、恥ずかしさで胃の裏がカッと急騰する、日常生活にそんなご経験はありませんでしょうか？
あるいは自宅の部屋の中にいて、オフタイムをゆったり過ごしたいと思っているのに、ある物品、ある単語、ある音声、ある図形に触れたり、ある行動を取った瞬間に、「背景がモノクロームの校舎で、その中心にあざ笑いの瞳が二つ並んでいる」映像が眼窩の底を覆い、ストレス感によって胃の裏を中心に体中がカッと熱くなり、地団太を踏まされる、そんなご経験はありませんでしょうか？
心の奥底でかつての苦しみをそのまま味わって叫び声をあげているインナーチャイルドを解放するためには、思い出しにくい光景を小説として机上に転写することが必要です！
嫌な思い出に対して、小説を用いた曝露反応妨害法を施し、その毒を紙面に移す時のコツは、以下の通りです。
・冒頭にはなるべく正確に日付けを書きましょう。
筆記療法に取り組む時には、客観的な、科学的な、俯瞰的な目線で自分が味わった状況や感じた心情を整理し、他人が読んでもわかるような１つなぎの物語へと描写していくことが良しとされています。嫌な体験をした日のことは、日付けを調べることすら気の重いこととお察ししますが、それが快方へ向かう第一歩です。
・登場人物の名前は正確にフルネームで実名を書きましょう。
「孤独図鑑」や「B毒の汚染」で並べた投稿は、ついブログ記事ということを意識して一人称形式で敬体の語り口としてしまいましたが、本来は「奥村進、山浦秀男の倨傲」のように第三者から見たような視点で書き綴った方が筆記療法としては効果が上がります。
主人公が行動したことを描写するときには、すなわち作者のあなたが行動したことを描写するときには、「○○○○（フルネーム）はこう思った」とか「彼は、彼女はこうした」といった三人称視点で書きましょう。他人の名前を書くときにも、フルネームの体裁で表すようにしましょう。調べ学習の班決めの時に班に入れてくれなかった人や、自分に一方的に侮辱行為を働いた人物の名前などは、思い出したくもないでしょうけども、そこを押して登場させることが大事です。
・エピソードが起こった出身校の名前も、所属していたクラス名も、嫌な体験をした行事名も正確に記しましょう。
「心理描写学研究所」ではご投稿内に書かれていた個人情報を、第三者や外部の人に漏らすことはありません。万が一のご心配があれば、手稿の段階では実名をお書きいただき、投稿時に仮名やイニシャルに置換していただければと思います。
・書こうとすると胃の裏が熱くなることほど、描写しましょう。
文章に出すのが恥ずかしい記憶こそ置き去りにしてはいけません。当時味わった心理は、覚えている限り書きならべて、一連の物語にまとめましょう。
もし、内心に小説化させられそうなエピソードをお持ちであっても、最初は、小説を書くことを決意しようとするだけでも、パソコンにそのためのメモ帳を新規作成しようとするだけでも、手書きの場合なら原稿用紙と鉛筆を用意しようとするだけでも、当時の日付けを調べようとするだけでも、その時点からすでに胃の裏から溶岩が漏れ出はじめてしまって、熱くて痛くて気の重いことであると思います。
ましてや、嫌な思い出の核心を表現する文章を紡ぎ出していく作業には、すなわち、ストレスを呼び覚ますオブジェクトを自らの手で並べていく作業は、さらに大変な精神的エネルギーを消耗してしまうことだとお察しします。
勇気を出して小説を書き始めて、筆が止まってしまった時には、途中の段階の文章でもお気軽にお送りください。
書こうとしていることを箇条書きにしたあらすじだけでも、3行だけ書き上げた作品でも、第一稿目の作品でも、「学校生活で嫌なことがあった年表」だけでも「嫌いな人物リスト」だけでも、なんでも歓迎します。
メールのやりとりにて、精神的な支援や、筆の運び方の提案や、心象の整理のお手伝いや、語法の校正など、完成までの補佐をさせていただきたいと思います。
1つのエピソードとして完結した作品をご投稿いただいた時には、必ず、メールにて孤独図鑑のコンテンツとしてブログ上に展示しても良いかをお尋ねいたします。作品を無断で公表することはありません。
公開の許可をいただけた場合は、原稿内に特定の個人・団体名が記されているままWEB上に公開するとプライバシーの侵害となりますので、公開の前に改めて、実名を仮名に書きかえ済みなのかどうかを確認させていただきます。
それでは、皆さまの力作をお待ち申し上げております。
