【B毒の汚染】 第三章~涵養~ その4

私は確かに、福島での暮らしを楽しんでいました。祖母は、「こんなおばあちゃんのとこにいて何が楽しいんだろうねぇ」と、世間話に来た近所の人や、時には私本人に折りに触れて言いましたが、毎日、農産物直売所に朝から通っていて、店員の人に「何やってる人??」という表情で見られている気がしましたが、お盆に親戚一同が集まった時、いとこに「何で福島に?」と聞かれて返答できませんでしたが、とうとう、無職のままで半年余りが経過した頃に、母親がいかめしい表情で「あんた、このままじゃ幸せじゃないでしょう?」と言って来ましたが、2008年の下半期の記憶は、たしかに私の生涯にとって、砂を噛むような高校生活の後のオアシスとなったのでした。 “【B毒の汚染】 第三章~涵養~ その4” の続きを読む