〈注意!〉いじめ図鑑のコンテンツを読む前に

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〈注意!〉いじめ図鑑のコンテンツを読む前に

さてこれから、「いじめ図鑑」の記事を並べていきます。「いじめ図鑑の提言」で書いた通り、このカテゴリーには、私が学校内で同級生から一方的に侮辱を受けたのに何も反抗できなかった状況を、客観的に詳細に記した文章が並んでいます。

コンテンツの記事はどこをとっても「ヴィランズが懲らしめられないディズニー映画」とでも形容すべき、胸糞悪くなるばかりの内容で、どんなに機嫌のいい人でも、読めばたちまちネガティブで不機嫌な状態になってしまうと思います。

最近TV番組で、共感性羞恥(アニメやドラマなどで登場人物が失敗して恥ずかしい思いをしているシーンを見ていられず、チャンネルを変えてしまう感情)という心理学用語が話題になりましたが、人間には他人の経験したことでも自分に起こった場合を想像できる本能が存在するのです。

ただ「いじめ図鑑を読むとネガティブになる」という感覚もまた、曝露反応妨害法の適応症であるのです。「いじめ図鑑」を初見したときには、手が震えるくらい苛立つかもしれませんが、苛立ちをこらえて(むしろ自らすすんで苛立ちを起こすように意識しながら)読了し、強いて再読を繰り返していけば、再読のたびごとに、慣れによって自然に苛立ちは起こらなくなっていくはずです。そうして「いじめ図鑑」のコンテンツ全体を平常心で読めるようになった人は、ちょっとやそっとのネガティブストーリーには動揺しなくなった人であるのです。

私は、ちょっとやそっとネガティブな物語を見ても動揺しない耐性を身につけることは、いじめ被害者の支援を志す人にとっても、いじめ問題を論議する人にとっても、それに、学校に在籍中の子供を持つ両親にとっても、必須の資格であると考えています。

いじめ被害当事者の会でお話を聞いていると、長い間いじめに悩んでいて、やっとのことで両親に「学校で嫌なことされる・・・」と相談したのに、親からは「そんなことはやめてって言えばいいでしょ!もっとしっかりしなさい!!」と不機嫌に返されて、二度と相談相手に選びたくなくなった、などというエピソードがいくらも出てくるものなのです。(子供は「卒業するまで同じ学校に在籍しなきゃいけない」という意識を持っているのです。いじめ被害者は、いじめ加害者にちょっとでも反抗すると、相手が逆上して、その後の学校生活全部に対して妨害を加えてくるようになってしまうかもしれない、と危惧しているものなのです。そもそも「やめて」と言ってやめるような生徒は他の同級生に軽々しく嫌がらせはしません。)相談を受けた親に、そうした突き放した態度を取らせた心理には「何としても自分の子供が不登校をする、などということはあってはならない」という慌ての他に、「ネガティブな物語を見た本能的なイライラ」という心理が混ざっていたのではないかと思います。「学校に通う子供は、誰でもいじめ被害に遭う可能性はある」という意識と、「いじめ問題の相談に乗ることは、ネガティブな話を耳に入れることである」という想定をあらかじめ持っていれば、その親はもっとじっくりと子供の話に耳を傾けることが出来たはずなのではないでしょうか?

さて現在いじめ図鑑のコンテンツに並んでいる記事は「奥村進、山浦秀男の倨傲」「B毒の汚染」という二つのシリーズです。

ネガティブ度について言うと「B毒の汚染」「奥村進、山浦秀男の倨傲」の比じゃないくらいに濃密なネガティブ度を含んでいます。

そのさわりを少し述べておきますと、私は【心理描写学研究所の目的】の記事中では、いじめを受けた経験と、強迫性障害に罹った経験がそれぞれ別個に来歴の進んだ物であるかのような書きかたをしましたが、実際には私は、「中学校の時の一人のいじめ加害者によって、後々に強迫性障害という病に罹らせられた」のです。「B毒の汚染」本編は、そうした来歴をさらに詳しく描写した内容となっています。

「B毒の汚染」のさわりを読んだだけでも、すでにかなりネガティブな心情を起こされたこととお察しします。

いじめ図鑑のコンテンツを読む順番は「奥村進、山浦秀男の倨傲」→「B毒の汚染」の順にされた方がいいと思います。

そうして、読む前には食べ物で胃を膨らませて、しばらく人と会う予定のない時間を選んで、就寝まで時間があるタイミングを選んで、深呼吸をしてから読み始めることをオススメします。

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